お雛様は、姉妹で共有することができるのでしょうか?
ひな祭りに贈るお雛様は、娘さんを守って災いと厄を引き受けるので、姉妹で共有できないと言われています。本来は、1人1飾りの雛人形を用意するべきなのです。また、母親のお雛様を引き継いで飾るのも良くないと言われています。
娘さんが成長してお嫁に行ったら、身代わりとして娘さんを守ってくれていたお雛様の役目は果たされます。そして、役目を終えたお雛様は、子どもの成長と無事を感謝して、人形供養を受けて納めるのが理想です。神社のお守りは、他の人と共有することはありませんし、役目が終われば納めます。それと同様に、お雛様を姉妹や母親のお下がりで共有することはできないのです。
ある地方では、次女や三女には、「市松人形」をひな祭りに贈るところもあります。市松人形は、お雛様と同じように、災いを取り除き幸運をもたらすと言われています。また、地域によって習慣も異なるので、わからないことがあったら、近くの人形店などで一度相談してみると良いでしょう。
マナー本などでは、「初節句には、雛人形は母方の実家が贈るもの」と書かれていることが多いですが、現代は少子化なので、あまりこだわらないで、両家がよく話し合いをして分担するのが良いと思います。どちらのおじいちゃん・おばあちゃんも、愛しい孫に贈りたいという気持ちは変わらないはずです。また、親戚や友人が贈る場合は、ケースに入りの舞踊人形や吊るし雛などが良いでしょう。