お雛様の髪型と目

ひな祭りに飾るお雛様の髪型には、「大垂髪 (おすべらかし )」と「古典下げ髪」の2種類があります。その髪型によって、お顔も印象がかなり変わってきます。それでは、それぞれの特徴を紹介しますので、ひな祭りの人形選びに参照してください。
大垂髪・・・平安時代の垂れ髪が、鎌倉時代、室町時代を経て、江戸時代になると、前髪の部分を大きく張って形作る髪型になりました。雛人形が今の型になったのが江戸時代だったため、その頃の髪型である大垂髪が、一般的な雛人形の髪型になったのです。大垂髪のお雛様のお顔は、高貴で落ち着きのある表情をしています。定番派が好みの方におすすめです。
古典下げ髪・・・ 平安時代には、長く伸ばされた黒髪が美人の象徴とされ、髪は後ろへ流し、両頬のわずかな毛は切りそろえていました。そうすることで、面長な顔に見せたり、色白さを引き立てたりして、美貌を競い合ったのです。面長な顔は、品格と優しさを感じさせられます。一般的な大垂髪よりも難しく、結髪師の腕前が問われる髪型です。こちらは、本格的な志向の方におすすめです。
お雛様の目は、ガラスやプラスチックの眼球を使用するのが一般的です。一方、墨で微妙な目の色のニュアンスを出して、一筆一筆丁寧に塗り重ねていく「描き目」は、古典的で非常に難しい技法です。熟練の職人ならではの技術により、ガラスの目と間違いてしまうほど繊細です。一般的な人形の目元とはひと味違って、たぐい稀なお顔です。